寿陵(生前墓)について

寿陵とは

生きているうちにお墓を建てる人が増えています。これを寿陵(墓)あるいは生前墓と呼びます。

古来中国では、生前にお墓を建てることが長寿を授かる縁起の良いこととされていました。

古書にも「寿蔵」「寿穴」「寿堂」などと書かれており、秦の始皇帝をはじめ歴代の皇帝は皆 寿陵墓を建てています。

最近では縁起のためだけでなく、子供に負担をかけたくない、または自分の気に入った石や場所などを選びたいという人が寿陵墓を建てているようです。

 

寿陵の意味

寿陵の「寿」という文字は、「じゅ」と読んで、長寿・長命など、命を長らえるという意味で使われます。

また、「ことぶき」と読むときには、おめでたい祝いごとを表わします。

そして「陵」は「みささぎ」と読み、中国では古くから「皇帝の墓」という意味で使われてきました。

日本でも天皇の墓を「御陵(ごりょう)」と読んでいます。

 

日本での寿陵の歴史

寿陵はもともと中国ではじまったのもですが、日本でも「日本書紀」や「聖徳太子伝暦」のなかで、今からおよそ1300年以上前に聖徳太子や蘇我入鹿が生前に自分のお墓をつくったという記録が残っています。

時代の流れから現在増加している寿陵も、案外、本来のお墓の姿に戻っているのかもしれません。

 

寿陵墓のメリット

誰か身内が亡くなった時、「すぐにお墓を・・・」といっても、墓地の立地環境や交通の便などを考えていると意外に時間が掛かるものです。

満足のいく墓地を見つけることはそう簡単なことではありません。実際墓石を建てるにしても、石材の加工や工事期間を考えれば最低でも1ヶ月以上はかかってしまいます。

その意味で寿陵を建てておけば、いざというときでも「安心」です。まず、何よりも後に残った家族への負担を軽減することができるからです。

また、お墓は課税の対象にはなりませんので、相続の際に相続税はかかりませんし、不動産取得税・固定資産税などもかかりません。寿陵墓を造っておけば、相続の時に墓地代は除外することができるのです。お墓だけでなく仏壇や礼拝物などは、高価なものでも税はかからないので、節税対策としてのメリットがあります。

 

寿陵墓は縁起が悪い?

生きているうちにお墓を建てると早死する、または悪いことが起きるという人も多いようですが、「寿陵」の「寿」の字が示すように「家に幸せをもたらし、長寿が約束される」といわれ、大変おめでたいお墓なのです。

仏教の教えにおいても、「寿陵」を建てることは、「逆修(ぎゃくしゅう)」、すなわち「生前、自分のために仏事をいとなみ、冥福を祈ること」を為すことになります。

「逆修」は善根を導き、それによって功徳がもたらされます。そして「功徳」はさらに、子から孫へと残すことができ、未来の繁栄と幸福につながると言われています。

お墓をいつ建てるべきかについては特に決まりがありません。思い立ったときこそが、お墓購入の最良の時期といえます。生前に自分の「寿陵墓」を建てることも選択肢の一つでしょう。

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